講演内容(森田浩介先生)

"第113番新元素「ニホニウム」の発見"

森田 浩介(理化学研究所仁科加速器研究センター・超重元素開発部部長
九州大学理学研究院 物理学部門・教授) 

 新元素はその発見の報告がなされても国際機関の認定がなければ'一人前の'元素とは認められません。
これまでに元素の発見を行ってきたのはヨーロッパとアメリカの化学者、物理学者でした。
私たちアジアの研究者が元素の発見に貢献した例はありませんでした。
2015年大晦日の早朝、化学の国連ともいわれる国際純正・応用化学連合(IUPAC)から一通のメールが届きました。
我々、理化学研究所の研究グループを113番元素の発見者と認定することを公表した、という内容で長年待ち望んでいた「夢」がかなった瞬間でした。
その後、元素名「ニホニウム」と元素記号「Nh」をIUPACに提案し、2016年11月に正式に認められることとなりました。
天然物からの発見、人工合成による発見を含め、今回ついに私たちの発見が認定され、アジア初、日本初の元素が周期表の1席を占めることになりました。
これは日本の科学史上画期的な出来事であると考えます。
約30年に及ぶ研究の過程、実験の詳細や苦闘を分かりやすくご紹介します。